コンクリート技士「品質管理・検査」対策

スランプ・空気量・塩化物量などの試験、圧縮・引張・曲げ強度試験、統計的品質管理(標準偏差・変動係数・管理図)や受入れ合否判定を扱う分野です。

収録問題数:42問(解説つき)/最終更新:2026年8月

品質管理・検査」で実際に問われること

収録している42問から20問を、本番と同じ四肢択一の形で抜粋しました。各問の「正解と解説」を開くと、正解と、解答の根拠になる要点が読めます。

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  1. 1フレッシュコンクリートのスランプ試験に関する記述のうち、最も不適切なものはどれか。

    1. 1.スランプコーンは3層に分けて詰め、各層を突き棒で25回突く
    2. 2.スランプはコーンを引き上げた後のコンクリート中央部の下がりを5mm単位で測定する
    3. 3.スランプコーンを引き上げる時間は2〜3秒程度を標準とする
    4. 4.スランプ試験はコンクリートのワーカビリティーのうち主に粗骨材の最大寸法を直接評価する試験である
    正解と解説

    正解:4

    スランプ試験は主にコンシステンシー(軟らかさ・変形抵抗)を評価する試験であり、粗骨材最大寸法を直接評価するものではない。スランプは3層各25回突きで詰め、5mm単位で測定する。コーンの引上げは高さ300mmを2〜3秒で鉛直に行う。

  2. 2高流動コンクリートなどに用いるスランプフロー試験に関する記述のうち、最も適切なものはどれか。

    1. 1.スランプフローは広がりの直径を最大と思われる方向とその直交方向の2方向で測定し平均する
    2. 2.スランプフローでは突き棒で各層25回突いて締め固める
    3. 3.スランプフローの値が小さいほど流動性が高いことを示す
    4. 4.スランプフローはスランプ値と常に等しくなる
    正解と解説

    正解:1

    スランプフローはコンクリートが広がった直径を、最大方向とその直交方向の2方向で測り平均値で表す。原則として突き固めは行わず自重で広げる。値が大きいほど流動性が高く、スランプ値とは別の指標である。

  3. 3フレッシュコンクリートの空気量試験方法に関する記述のうち、最も不適切なものはどれか。

    1. 1.圧力法(空気室圧力方式)はボイルの法則を利用して空気量を求める方法である
    2. 2.質量法(質量方式)は各材料の質量と密度から理論単位容積質量を計算し実測値と比較して空気量を求める
    3. 3.容積法(容積方式)は主に軽量骨材コンクリートなど圧力法が適用しにくい場合に用いられる
    4. 4.圧力法は骨材の密度が未知でも測定でき、軽量骨材コンクリートにも誤差なく適用できる
    正解と解説

    正解:4

    圧力法は普通骨材には簡便で広く用いられるが、多孔質の軽量骨材では骨材内部の空気の影響で誤差が大きくなるため適さない。軽量骨材には容積法が用いられる。質量法は理論単位容積質量との差から空気量を算出する。

  4. 4フレッシュコンクリート中の塩化物量に関する記述のうち、最も適切なものはどれか。

    1. 1.塩化物量は普通コンクリートで原則として塩化物イオン量0.30kg/m3以下と規定されている
    2. 2.塩化物量は硬化後でなければ測定できない
    3. 3.塩化物量はモルタル分を除いた粗骨材から測定する
    4. 4.塩化物量の規制は鉄筋の発錆とは無関係である
    正解と解説

    正解:1

    フレッシュコンクリート中の塩化物イオン量は原則として0.30kg/m3以下と規定され、これは鉄筋の腐食(発錆)を防ぐためである。塩化物量はフレッシュ段階で測定でき、受入れ時の検査項目となる。試料はコンクリートから採取する。

  5. 5ブリーディングおよびその試験に関する記述のうち、最も不適切なものはどれか。

    1. 1.ブリーディングは練混ぜ水の一部が分離して上面に上昇する現象である
    2. 2.ブリーディング量が大きいと打継部や鉄筋下面に空隙ができやすく不利になる
    3. 3.単位水量が多いほど一般にブリーディング量は大きくなる
    4. 4.ブリーディングが多いほど一般にコンクリートの耐久性は向上する
    正解と解説

    正解:4

    ブリーディングが多いと、鉄筋下面やセメント粒子下に水隙が生じ、付着力低下や水平方向の弱面・レイタンス増加を招き、耐久性や水密性は低下する。ブリーディングは単位水量が多いほど増大する傾向がある。

  6. 6コンクリートの圧縮強度試験用供試体に関する記述のうち、最も適切なものはどれか。

    1. 1.標準的な円柱供試体は直径と高さの比(h/d)を2とする
    2. 2.供試体の養生は試験まで気乾状態に置くのが標準である
    3. 3.載荷速度は速いほど真の強度が得られるので極力速く載荷する
    4. 4.供試体直径は粗骨材最大寸法と無関係に決めてよい
    正解と解説

    正解:1

    圧縮強度用の円柱供試体は高さを直径の2倍(h/d=2、例φ100×200mm)とする。試験まで20±2℃の水中(標準)養生を行う。載荷速度は毎秒0.6±0.4N/mm2程度と規定され、直径は粗骨材最大寸法の3倍以上とする。

  7. 7コンクリートの各種強度試験に関する記述のうち、最も不適切なものはどれか。

    1. 1.割裂引張強度試験は円柱供試体を横に寝かせ側面に線荷重を加えて行う
    2. 2.曲げ強度試験は一般に角柱供試体を用い3等分点に2点で載荷する方法が標準である
    3. 3.引張強度や曲げ強度は一般に圧縮強度より小さい
    4. 4.割裂引張強度は同一コンクリートの圧縮強度よりも大きな値となる
    正解と解説

    正解:4

    割裂引張強度は圧縮強度のおおむね1/10〜1/13程度であり、圧縮強度より大幅に小さい。曲げ強度は角柱の3等分点載荷(4点曲げ)が標準で、これも圧縮強度より小さい。引張系強度が圧縮強度を上回ることはない。

  8. 8あるコンクリートの圧縮強度の測定値が平均35.0N/mm2、標準偏差3.5N/mm2であった。このときの変動係数として最も適切なものはどれか。

    1. 1.1.0%
    2. 2.5.0%
    3. 3.10.0%
    4. 4.35.0%
    正解と解説

    正解:3

    変動係数は標準偏差を平均で割って百分率で表す。3.5÷35.0×100=10.0%となる。変動係数はばらつきの相対的な大きさを示し、品質管理の良否判定に用いられる。

  9. 9品質管理に用いる統計量に関する記述のうち、最も不適切なものはどれか。

    1. 1.標準偏差はデータのばらつきの大きさを表す指標である
    2. 2.変動係数は平均値が異なるデータ間でばらつきを比較するのに便利である
    3. 3.平均値が同じであれば標準偏差が大きいほど品質が安定している
    4. 4.ヒストグラムはデータの分布の形状を視覚的に把握するのに用いる
    正解と解説

    正解:3

    標準偏差が大きいほどばらつきが大きく、品質は不安定である。平均が同じなら標準偏差が小さいほど安定している。変動係数は平均が異なる集団間の相対ばらつき比較に有効で、ヒストグラムは分布形状の把握に用いる。

  10. 10正規分布する圧縮強度において、平均値から下側に標準偏差の何倍を下回らないようにすれば、その値を下回る確率(不良率)を約2.5%にできるか。最も適切なものはどれか。

    1. 1.平均−1.0σ
    2. 2.平均−1.64σ
    3. 3.平均−1.96σ
    4. 4.平均−3.0σ
    正解と解説

    正解:3

    正規分布では平均−1.96σを下回る確率(片側)は約2.5%である。片側5%は約1.64σ、片側0.13%は約3.0σに相当する。配合強度の割増し設定などでこれらの係数が用いられる。

  11. 11管理図(コントロールチャート)に関する記述のうち、最も適切なものはどれか。

    1. 1.管理図は工程が安定状態にあるかを時間的な変化として監視するために用いる
    2. 2.管理限界線は規格(仕様)限界と常に一致させる
    3. 3.点が管理限界内にあっても並びに偏りや傾向があれば異常を疑う
    4. 4.x管理図は1点のみの測定値しか扱えない
    正解と解説

    正解:1

    管理図は測定値を時系列でプロットし、工程が統計的に安定(管理状態)にあるかを監視する手法である。管理限界は工程のばらつきから定め、規格限界とは別物。限界内でも連続上昇や偏りなど非ランダムな並びは異常の兆候と判断する。

  12. 12管理図に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

    1. 1.x管理図は群の平均値の変化を、R管理図は群内のばらつきの変化を監視する
    2. 2.管理限界線は通常、中心線±3σを目安に設定される
    3. 3.管理限界を1点でも超えた場合は工程に異常があると判断する
    4. 4.管理図の管理限界は規格限界より外側にあるほど望ましい
    正解と解説

    正解:4

    管理限界は工程のばらつき(3σ)から決まるものであり、外側にあるほど望ましいという性質はない。x管理図は平均、R管理図は範囲(ばらつき)を監視し、限界逸脱や非ランダムな並びを異常と判断する。

  13. 13レディーミクストコンクリート(JIS A 5308)の圧縮強度の受入れ合否判定基準に関する記述のうち、( )に入る数値の組合せとして最も適切なものはどれか。 「1回の試験結果は呼び強度の強度値の( ア )%以上で、かつ3回の試験結果の平均値は呼び強度の強度値の( イ )%以上でなければならない。」

    1. 1.ア 75、イ 85
    2. 2.ア 85、イ 100
    3. 3.ア 90、イ 100
    4. 4.ア 80、イ 90
    正解と解説

    正解:2

    JIS A 5308では、1回の試験結果は購入者が指定した呼び強度の強度値の85%以上、かつ3回の試験結果の平均値は呼び強度の強度値の100%以上であることが合否判定基準とされている。1回の試験は任意の1運搬車から採取した3個の供試体の平均で表す。

  14. 14レディーミクストコンクリートの受入れ検査に関する記述のうち、最も不適切なものはどれか。

    1. 1.強度・スランプ(またはスランプフロー)・空気量・塩化物量が主な受入れ検査項目である
    2. 2.1回の試験に用いる強度の供試体は通常3個とし、その平均を1回の試験結果とする
    3. 3.受入れ検査は購入者がその責任において行うのが原則である
    4. 4.空気量とスランプは合否にかかわらず測定不要である
    正解と解説

    正解:4

    スランプ(フロー)と空気量は受入れ検査の必須項目であり、許容差の範囲内であることを確認する必要がある。強度は3個の供試体平均を1回の試験結果とし、塩化物量とともに購入者の責任で受入れ検査を行う。

  15. 15コンクリートの品質のばらつきとその低減に関する記述のうち、最も適切なものはどれか。

    1. 1.材料の計量精度を高め、練混ぜを十分に行うとばらつきは小さくなる傾向がある
    2. 2.骨材の表面水率の変動を放置しても強度のばらつきには影響しない
    3. 3.ばらつきが大きいほど、所要の強度を満たすための配合強度の割増しは小さくできる
    4. 4.試験者や試験方法を頻繁に変えるほど測定のばらつきは小さくなる
    正解と解説

    正解:1

    計量精度の向上や十分な練混ぜは品質を均一にしばらつきを低減する。骨材の表面水率変動は単位水量を変え強度をばらつかせる。ばらつきが大きいほど配合強度の割増しは大きく必要となり、試験条件の統一は測定ばらつきを抑える。

  16. 16検査ロットおよび抜取検査に関する記述のうち、最も不適切なものはどれか。

    1. 1.ロットとは同一条件で製造された製品のまとまりであり、検査の単位となる
    2. 2.抜取検査では生産者危険と消費者危険のバランスを考慮して試料数を定める
    3. 3.全数検査が困難・破壊検査となる場合には抜取検査が用いられる
    4. 4.抜取検査では試料数を多くするほど一般に判定の信頼性は低下する
    正解と解説

    正解:4

    抜取検査では試料数(サンプルサイズ)を多くするほど、母集団の推定精度が高まり判定の信頼性は向上する。ロットは同一条件製造のまとまりで検査単位となり、破壊試験を伴う強度などでは抜取検査が用いられ、両危険を考慮して設計される。

  17. 17ISO 9000ファミリーやJISに基づく品質保証・品質マネジメントの考え方に関する記述のうち、最も適切なものはどれか。

    1. 1.品質マネジメントシステムはPDCAサイクルを回して継続的改善を図ることを重視する
    2. 2.品質保証は最終製品の検査のみで達成され、工程管理は不要とされる
    3. 3.ISO 9001は製品そのものの規格値を直接定めた製品規格である
    4. 4.品質記録やトレーサビリティの確保は品質保証とは無関係である
    正解と解説

    正解:1

    ISO 9000ファミリーの品質マネジメントは、計画・実施・確認・処置(PDCA)を繰り返し継続的改善を図ることを基本理念とする。ISO 9001は製品規格ではなくマネジメントシステムの要求事項であり、工程管理・品質記録・トレーサビリティの確保が品質保証の柱となる。

  18. 18硬化コンクリートの非破壊試験に関する記述として、最も適切なものはどれか。

    1. 1.反発度法(リバウンドハンマー)は、表面の反発度から圧縮強度を推定する非破壊試験である
    2. 2.反発度法は供試体を圧壊させて強度を求める破壊試験である
    3. 3.電磁誘導法は、コンクリートの空気量を測定する方法である
    4. 4.超音波法は、鉄筋の降伏点を直接測定する方法である
    正解と解説

    正解:1

    反発度法(リバウンドハンマー、シュミットハンマー)は、表面を打撃した際の反発度から圧縮強度を推定する非破壊試験である。超音波法は伝播速度から品質や内部欠陥を推定する。電磁誘導法や電磁波レーダ法は鉄筋位置やかぶり厚さの推定に用いる。これらは構造体を壊さずに調べられる利点がある。

  19. 19コア供試体による圧縮強度試験に関する記述として、最も不適切なものはどれか。

    1. 1.コアは鉄筋を避けた位置から採取し、載荷面は平滑に研磨またはキャッピングする
    2. 2.コア採取は構造体の断面を欠損させるため、採取位置や本数に配慮する
    3. 3.コア供試体は、構造体の実際の強度を推定するのに有効である
    4. 4.コアの高さと直径の比(h/d)が2より小さくても、強度の補正は一切不要である
    正解と解説

    正解:4

    構造体から採取したコア供試体は、高さと直径の比(h/d)が2より小さい場合、補正係数を乗じて強度を補正する必要がある。補正不要とする記述が誤り。採取位置は鉄筋を避け、端面を平滑に研磨またはキャッピングし、採取により断面が欠損するため位置や本数に配慮する。

  20. 20圧縮強度試験の結果が28.0、31.0、34.0N/mm2であった。この3個の平均値と範囲(R)の組合せとして、最も適切なものはどれか。

    1. 1.平均31.0N/mm2、範囲3.0N/mm2
    2. 2.平均31.0N/mm2、範囲6.0N/mm2
    3. 3.平均30.0N/mm2、範囲6.0N/mm2
    4. 4.平均31.0N/mm2、範囲34.0N/mm2
    正解と解説

    正解:2

    平均値は(28.0+31.0+34.0)÷3=93.0÷3=31.0N/mm2である。範囲Rは最大値と最小値の差で、34.0−28.0=6.0N/mm2となる。平均は分布の中心を、範囲はばらつきの大きさを表し、ともに品質管理に用いられる。

※掲載しているのは、公式資料をもとに当サイトが独自作成した模擬問題です(実際の試験問題の転載ではありません)。採点・間違えた問題の自動記録・復習スケジュールまで使うには、下のボタンから演習モードでどうぞ。

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