コンクリート技士「各種コンクリート・規格」対策

暑中・寒中・マスコンクリート、高強度・高流動・水中・海洋・軽量・舗装・PC・繊維補強コンクリート、関連規格(JIS・示方書)を扱う分野です。

収録問題数:42問(解説つき)/最終更新:2026年8月

各種コンクリート・規格」で実際に問われること

収録している42問から20問を、本番と同じ四肢択一の形で抜粋しました。各問の「正解と解説」を開くと、正解と、解答の根拠になる要点が読めます。

先にこの分野42問を演習モードで解く →

  1. 1暑中コンクリートに関する記述のうち、最も適切なものはどれか。

    1. 1.練上がり温度を下げるため、骨材や練混ぜ水の温度を低くするのが有効である
    2. 2.打込み時のコンクリート温度の上限は、一般に40℃を標準とする
    3. 3.暑中環境ではコールドジョイントが生じにくいため打重ね時間間隔を長くできる
    4. 4.暑中コンクリートでは凝結が遅延するため、運搬時間の制限は不要である
    正解と解説

    正解:1

    暑中コンクリートでは練上がり温度を下げることが重要で、骨材や練混ぜ水の温度を低くすることが有効である。打込み温度の上限は一般に35℃以下を標準とする。高温下では凝結が促進されコールドジョイントが生じやすいため、打重ね時間間隔は短くする必要がある。

  2. 2寒中コンクリートに関する記述のうち、最も不適切なものはどれか。

    1. 1.初期凍害を防止するため、初期凍害を受けない強度に達するまで養生する
    2. 2.打込み時のコンクリート温度は、構造物の断面や気象条件を考慮して5〜20℃の範囲とする
    3. 3.初期養生において、所要の圧縮強度が得られるまでコンクリート温度を0℃以上に保つ
    4. 4.積算温度はコンクリート温度と材齢のみで定まり、養生方法には影響されない
    正解と解説

    正解:4

    積算温度はコンクリート温度と材齢から算出されるが、養生方法はそのコンクリート温度を左右するため、結果として積算温度に影響する。初期凍害防止には所要強度(一般に5N/mm2程度)に達するまでコンクリート温度を0℃以上に保つ養生が必要である。打込み温度は5〜20℃が標準とされる。

  3. 3マスコンクリートの温度ひび割れ対策として、最も不適切なものはどれか。

    1. 1.単位セメント量を低減し、低発熱形のセメントを使用する
    2. 2.パイプクーリングを行い、内部の温度上昇を抑制する
    3. 3.プレクーリングにより打込み温度を低下させる
    4. 4.断熱性の高い型枠で覆い、内外温度差を大きく保つ
    正解と解説

    正解:4

    マスコンクリートでは内部と表面の温度差により温度ひび割れが生じるため、内外温度差を小さくすることが重要である。断熱性の高い型枠は表面の急冷を防ぐ保温養生として有効な場合もあるが、内外温度差を大きく保つという表現は誤り。低発熱セメント、パイプクーリング、プレクーリングはいずれも有効な対策である。

  4. 4高流動コンクリートに関する記述のうち、最も適切なものはどれか。

    1. 1.材料分離抵抗性を高める方法として、粉体量を増やす粉体系がある
    2. 2.自己充填性を高めるには、単位粗骨材量を多くするのが有効である
    3. 3.スランプフローは小さいほど自己充填性が高い
    4. 4.高性能AE減水剤は使用せず、一般のAE減水剤で流動性を確保する
    正解と解説

    正解:1

    高流動コンクリートは材料分離抵抗性を確保しながら高い流動性を持つコンクリートで、粉体系・増粘剤系・併用系に分類される。粉体系は粉体量を増やして分離抵抗性を高める。自己充填性確保には単位粗骨材量を少なくし、高性能AE減水剤を用いる。スランプフローは大きいほど流動性が高い。

  5. 5水中コンクリートおよび水中不分離性コンクリートに関する記述のうち、最も不適切なものはどれか。

    1. 1.水中不分離性コンクリートは、水中不分離性混和剤を用いて材料分離抵抗性を高める
    2. 2.一般の水中コンクリートでは、トレミーやコンクリートポンプを用いて打ち込む
    3. 3.水中コンクリートは、水中落下による品質低下を防ぐため水中で自由落下させる
    4. 4.水中不分離性コンクリートは、増粘作用により水洗いされにくい
    正解と解説

    正解:3

    水中コンクリートは水中で自由落下させると材料分離やセメント分の流出を生じるため、トレミー管やコンクリートポンプを用いて水中落下を避けて打ち込む。水中不分離性コンクリートは水中不分離性混和剤の増粘作用により材料分離抵抗性が高く、水洗い作用を受けにくい。

  6. 6海洋コンクリートに関する記述のうち、最も適切なものはどれか。

    1. 1.飛沫帯・干満帯は、海中部に比べて鋼材の腐食やコンクリートの劣化が生じにくい
    2. 2.耐久性確保のため水セメント比を大きくし、施工性を優先する
    3. 3.塩化物イオンの浸透を抑制するため、適切なかぶりと密実なコンクリートが重要である
    4. 4.海洋環境では中性化が支配的劣化因子であり、塩害は考慮しなくてよい
    正解と解説

    正解:3

    海洋コンクリートでは塩化物イオンの浸透による鋼材腐食(塩害)が主な劣化因子であり、これを抑制するには適切なかぶりと水セメント比を小さくした密実なコンクリートが重要である。飛沫帯・干満帯は乾湿の繰返しと酸素供給により最も厳しい腐食環境となる。

  7. 7軽量コンクリートに関する記述のうち、最も不適切なものはどれか。

    1. 1.人工軽量骨材を用いることで、コンクリートの自重を軽減できる
    2. 2.軽量骨材は吸水率が大きいため、あらかじめ吸水(プレウェッティング)させて用いる
    3. 3.普通コンクリートに比べて、一般に乾燥収縮やヤング係数が大きい
    4. 4.ポンプ圧送時に骨材が水を吸い、スランプ低下や閉塞を生じることがある
    正解と解説

    正解:3

    軽量コンクリートは人工軽量骨材を用いて自重を軽減する。普通コンクリートに比べてヤング係数は小さく、乾燥収縮はやや大きい傾向がある。ヤング係数が大きいという記述は誤り。軽量骨材は吸水率が大きいためプレウェッティングが必要で、圧送時の急激な吸水によりスランプ低下や閉塞に注意する。

  8. 8舗装コンクリートに関する記述のうち、最も適切なものはどれか。

    1. 1.舗装コンクリートでは、圧縮強度よりも曲げ強度が設計基準として用いられる
    2. 2.スランプを大きくして施工性を高めることが品質上最も重要である
    3. 3.単位水量を多くして仕上げを容易にすることが推奨される
    4. 4.耐摩耗性は不要であり、粗骨材の品質は問わない
    正解と解説

    正解:1

    舗装コンクリートは交通荷重による曲げ応力に抵抗する必要があるため、設計には曲げ強度(曲げ強度の基準値)が用いられる。スランプは小さく(一般に2.5cm程度)、単位水量を抑えて耐摩耗性・耐久性を確保する。粗骨材は摩耗に対する品質が要求される。

  9. 9プレストレストコンクリートに関する記述のうち、最も不適切なものはどれか。

    1. 1.プレテンション方式は、PC鋼材を緊張した状態でコンクリートを打ち込み硬化後に緊張を解放する
    2. 2.ポストテンション方式は、硬化後にシース内のPC鋼材を緊張して定着する
    3. 3.プレストレスの減少要因として、コンクリートのクリープや乾燥収縮がある
    4. 4.プレストレスト導入時のコンクリート強度は、普通コンクリートより低くてよい
    正解と解説

    正解:4

    プレストレストコンクリートでは、プレストレス導入時に大きな圧縮応力が作用するため、高い圧縮強度が要求され、一般に普通コンクリートより高強度のコンクリートが用いられる。プレテンション・ポストテンションの方式の説明は正しく、クリープ・乾燥収縮・PC鋼材のリラクセーションがプレストレス減少要因となる。

  10. 10繊維補強コンクリートに関する記述のうち、最も適切なものはどれか。

    1. 1.鋼繊維の混入により、ひび割れ後の靭性や曲げ靭性が向上する
    2. 2.繊維を混入すると、一般にコンクリートの流動性(ワーカビリティー)が向上する
    3. 3.繊維補強の主目的は圧縮強度を大幅に向上させることである
    4. 4.合成繊維はひび割れ抵抗性に寄与せず、装飾目的でのみ用いられる
    正解と解説

    正解:1

    繊維補強コンクリートは鋼繊維や合成繊維を混入し、ひび割れ後の靭性(じん性)や曲げ靭性、ひび割れ分散性を向上させる。繊維混入はワーカビリティーを低下させる傾向がある。主目的は引張・曲げ性状やひび割れ抵抗性の改善であり、圧縮強度の大幅向上ではない。合成繊維も収縮ひび割れの抑制に寄与する。

  11. 11流動化コンクリートに関する記述のうち、最も不適切なものはどれか。

    1. 1.流動化剤を添加してスランプを増大させたコンクリートである
    2. 2.ベースコンクリートに流動化剤を添加し、撹拌してスランプを増大させる
    3. 3.流動化によるスランプの増大量は、一般に5〜8cm程度を標準とする
    4. 4.流動化剤の添加により、単位水量を増やしてスランプを確保する
    正解と解説

    正解:4

    流動化コンクリートは、あらかじめ練り混ぜたベースコンクリートに流動化剤を添加・撹拌して流動性を高めたもので、単位水量を増やさずにスランプを増大できる点が特徴である。スランプ増大量は一般に5〜8cm程度(最大10cm)を標準とする。単位水量を増やすという記述は誤りである。

  12. 12高強度コンクリートに関する記述のうち、最も適切なものはどれか。

    1. 1.水セメント比を小さくし、高性能AE減水剤を用いて流動性を確保する
    2. 2.単位水量を多くして所要の高強度を得る
    3. 3.一般のコンクリートに比べて、脆性的な破壊性状を示しにくい
    4. 4.高強度化のためには粗骨材の品質は影響しない
    正解と解説

    正解:1

    高強度コンクリートは水セメント比(水結合材比)を小さくし、高性能AE減水剤などにより必要な流動性を確保する。単位水量を多くすると強度が低下する。高強度になるほど脆性的(ぜいせい的)な破壊性状を示しやすい。粗骨材の強度や品質が高強度発現に影響するため適切な選定が必要である。

  13. 13レディーミクストコンクリート(JIS A 5308)に関する記述のうち、最も不適切なものはどれか。

    1. 1.呼び強度は、購入者が指定する強度であり、配合の基礎となる
    2. 2.荷卸し地点における品質を保証することが原則である
    3. 3.空気量の許容差は、普通コンクリートで一般に±1.5%である
    4. 4.圧縮強度の判定は、1回の試験結果のみで合否を判定する
    正解と解説

    正解:4

    JIS A 5308では、圧縮強度の合否判定は1回の試験結果が呼び強度の85%以上、かつ3回の試験結果の平均が呼び強度以上の両方を満たす必要があり、1回の試験のみでは判定しない。品質は荷卸し地点で保証され、空気量の許容差は±1.5%である。

  14. 14コンクリートの規格・基準に関する記述のうち、最も適切なものはどれか。

    1. 1.JASS 5は、日本建築学会による鉄筋コンクリート工事の標準仕様書である
    2. 2.コンクリート標準示方書は、日本建築学会が定める建築用の示方書である
    3. 3.JIS A 5308は、コンクリート用骨材の規格を定めたものである
    4. 4.JASS 5は、土木学会が制定したコンクリートの示方書である
    正解と解説

    正解:1

    JASS 5は日本建築学会が定める鉄筋コンクリート工事の標準仕様書である。コンクリート標準示方書は土木学会が定める土木構造物向けの示方書である。JIS A 5308はレディーミクストコンクリートの規格であり、骨材の規格ではない。

  15. 15寒中コンクリートの養生に関する( A )〜( C )に入る語句の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。 初期凍害を防止するには、コンクリートが( A )N/mm2程度の強度に達するまで( B )以上に保ち、所要強度を得るまでの養生には( C )の概念が用いられる。

    1. 1.(A)5 (B)0℃ (C)積算温度
    2. 2.(A)12 (B)5℃ (C)マチュリティ無関係
    3. 3.(A)5 (B)10℃ (C)水セメント比
    4. 4.(A)3 (B)0℃ (C)スランプフロー
    正解と解説

    正解:1

    寒中コンクリートでは初期凍害を防ぐため、コンクリートが概ね5N/mm2程度の強度に達するまでコンクリート温度を0℃以上に保つ必要がある。所要強度に達するまでの養生期間の管理には、コンクリート温度と材齢から算出される積算温度(マチュリティ)の概念が用いられる。

  16. 16マスコンクリートに関する記述のうち、最も適切なものはどれか。

    1. 1.セメントの水和熱による内部温度上昇に起因する温度ひび割れが問題となる
    2. 2.部材寸法が小さいほど内部温度が上昇しやすい
    3. 3.中庸熱ポルトランドセメントは普通ポルトランドセメントより発熱量が大きい
    4. 4.パイプクーリングはコンクリート内部の温度を上昇させる工法である
    正解と解説

    正解:1

    マスコンクリートは部材寸法が大きく、セメントの水和熱による内部温度上昇とそれに伴う温度応力で温度ひび割れが発生しやすい。部材寸法が大きいほど内部温度が上昇しやすい。中庸熱・低熱ポルトランドセメントは普通ポルトランドセメントより発熱量が小さい。パイプクーリングは管内に通水して内部温度を下げる工法である。

  17. 17暑中コンクリートに関する( A )・( B )に入る語句の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。 暑中コンクリートは、日平均気温が( A )を超えることが予想される場合に適用し、打込み時のコンクリート温度は一般に( B )以下とする。

    1. 1.(A)25℃ (B)35℃
    2. 2.(A)30℃ (B)40℃
    3. 3.(A)20℃ (B)30℃
    4. 4.(A)25℃ (B)30℃
    正解と解説

    正解:1

    暑中コンクリートは、日平均気温が25℃を超えることが予想される場合に適用される。打込み時のコンクリート温度は一般に35℃以下を標準とする。高温により凝結が促進されコールドジョイントやスランプ低下が生じやすいため、温度管理と運搬時間の短縮が重要である。

  18. 18工場製品(プレキャストコンクリート製品)とその養生に関する記述として、最も適切なものはどれか。

    1. 1.工場製品では、強度の早期発現のため蒸気養生やオートクレーブ養生が用いられる
    2. 2.蒸気養生では昇温速度や最高温度を管理する必要はなく、急激に加熱してよい
    3. 3.工場製品は屋外で製造するため、現場打ちより品質が不安定になりやすい
    4. 4.蒸気養生を行うと、長期にわたり強度が現場打ちより必ず大きくなる
    正解と解説

    正解:1

    プレキャストコンクリート製品では、型枠の早期回転や強度の早期発現を図るため蒸気養生(常圧蒸気養生)やオートクレーブ養生が用いられる。蒸気養生では、急激な昇温による品質低下を避けるため前養生・昇温速度・最高温度・冷却を管理する。工場で製造・養生するため品質が安定しやすい利点がある。

  19. 19コンクリート構造物の劣化機構に関する記述として、最も不適切なものはどれか。

    1. 1.塩害は、塩化物イオンの作用により鋼材が腐食し、構造物が劣化する現象である
    2. 2.化学的侵食は、酸や硫酸塩などがコンクリートを溶解・膨張させて劣化させる現象である
    3. 3.アルカリシリカ反応は、骨材中の反応性鉱物とアルカリが反応して膨張劣化を生じる現象である
    4. 4.凍害は、水分が存在せず乾燥した状態でのみ進行する劣化である
    正解と解説

    正解:4

    凍害は、コンクリート中の水分が凍結融解を繰り返すことで生じる劣化で、AE剤による微細な連行空気が有効な対策となる。化学的侵食は酸や硫酸塩などによる劣化、塩害は塩化物イオンによる鋼材腐食、アルカリシリカ反応は骨材中の反応性鉱物とアルカリの反応による膨張劣化である。凍害が乾燥のみで進行するという記述は誤り。

  20. 20硫酸塩や酸による化学的侵食に対する耐久性に関する記述として、最も適切なものはどれか。

    1. 1.硫酸塩に対しては、C3Aの多いセメントを用いるほど抵抗性が高まる
    2. 2.酸に対してコンクリートは本質的に強く、表面被覆などの保護は不要である
    3. 3.硫酸塩侵食には、耐硫酸塩ポルトランドセメントや緻密なコンクリートが有効である
    4. 4.水セメント比を大きくして組織を粗くするほど、化学的侵食に対する抵抗性は高まる
    正解と解説

    正解:3

    硫酸塩はセメント水和物と反応し膨張性のエトリンガイトなどを生成して劣化させるため、アルミン酸三カルシウム(C3A)の少ない耐硫酸塩ポルトランドセメントや混合セメントの使用、水セメント比を小さくした緻密なコンクリートが有効である。酸に対してコンクリートは本質的に弱く、表面被覆などの保護が必要となる。

※掲載しているのは、公式資料をもとに当サイトが独自作成した模擬問題です(実際の試験問題の転載ではありません)。採点・間違えた問題の自動記録・復習スケジュールまで使うには、下のボタンから演習モードでどうぞ。

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